邦画というと、一昔前はどうしても洋画と比べて見劣りするという印象があった。したがって、ある程度、芸術性などを求めずに、純なエンターテイメントとして邦画を楽しむという感覚が強かった。寅さんシリーズや釣りバカ日誌などの、シリーズものとしてロングランで続いている作品もそうだし、(これも昔の言葉であるが)トレンディー俳優やその時の一番人気をほこるアイドルが主役を演じる読み切り感覚の映画が多かったような気がする。
しかし、最近の邦画については、様々な分野の作品がコンスタントに出てくるようになり、あまり邦画だからとか洋画だからとかは意識せずに、作品の内容でチョイスできる環境が整ってきていると思う。アニメーションの分野では、宮崎駿を始めとして芸術性の高い作品も増えており、海外からの評価も非常に高まっている。アニメーション以外の実写の作品においても意欲的なものが多く、徐々に邦画の評価は世界的にも高まってきているのではないだろうか。
ハリウッドなどでも、過去の邦画を原作としてリメイクすることが数年前よりブームにもなっており、そのようなリメイクされた作品を若い世代が触れることで、過去の作品にもスポットライトが当たるという好循環も起きてきているのかもしれない。いずれにせよ、DVDなどで家庭で楽しむメディアも整ってきてはいるが、やはり大画面で映画を楽しむというエンターテイメントは将来的にも有望な分野と言えるであろうから、今後益々邦画の発展を期待したいと思う。